FXのスワップポイントの仕組みと確認の仕方

FX(外国為替証拠金取引、foreign exchange)で登場する「スワップポイント」とは、どのような仕組みのものでしょうか。「保有しているともらえるもの」というイメージが先行しがちな用語ですが、実際には受け取りになる場合もあれば、支払いになる場合もあります。この記事では、スワップポイントの仕組みと、会社や通貨ペアごとに確認するときの見方を整理し、自分で確認するための見方を渡すことを目的としています。

最初に前提をお伝えします。本記事では、スワップポイントの具体的な数値は扱いません。スワップポイントは会社や通貨ペア、時点によって異なり、日々変動するため、最新の正確な情報は各社の公式情報で確認していただく必要があるからです。本記事が示すのは「スワップポイントとは何か」と「どの観点で確認すればよいか」という枠組みです。

スワップポイントとは何か

スワップポイントとは、取引する二通貨間の金利差から生じる調整額のことです。ポジションを翌営業日に持ち越す(ロールオーバーする)際に発生します。

ここで核心となるのが、スワップポイントには受け取りと支払いの両方向がある、という点です。高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売る方向では、スワップポイントを受け取ることがある一方、その逆の方向(低金利の通貨を買い、高金利の通貨を売る方向)では、スワップポイントを支払うことがあります。つまり、「常にもらえる」ものではなく、自分が持っているポジションの方向によって、受け取りと支払いが逆になります。

また、スワップポイントは、二国間の政策金利の差がそのまま一律に反映されるとは限りません。短期金利市場の状況や、各社の設定などにより異なります。会社・通貨ペア・時点によって異なり、日々変動するものとして理解しておく必要があります。

確認するときの見方を整理する

ここからは、スワップポイントを確認するときに見ることの多い観点を順に整理します。

受け取り側と支払い側の両方を確認する

同じ通貨ペアでも、「買いのスワップ」と「売りのスワップ」は別の数値です。自分が持とうとしているポジションの方向によって、受け取りになるのか支払いになるのかが変わるため、自分の方向に対応するスワップを確認する観点があります。

「この通貨ペアはスワップが高い」と一面的に見るのではなく、どちらの方向の話なのかをあわせて確認することが望ましいと考えられます。

変動する前提で見る

スワップポイントは、各国の金利情勢(金融政策の動き)によって増減します。これまで受け取れていたものが、金利情勢の変化によって支払いに転じることもあります。

そのため、過去の数値が将来も続くとは限らない、という前提で見る必要があります。ある時点のスワップポイントだけを見て、将来も同じ水準が続くと考えるのは適切ではないと考えられます。

各社の公式情報が一次情報

スワップポイントの具体的な数値や、付与のルール(土日分の扱いや、特定の曜日にまとめて付与されるといった扱いなど)は、会社によって異なります。これらは各社が公式に開示する情報が一次情報になるため、利用を検討している会社の公式情報で確認することが前提になります。

長期保有の文脈は慎重に見る

スワップポイントを目的に、特定の通貨を長く保有するという考え方が紹介されることがあります。ただし、ここは慎重に見る必要があります。

ポジションを保有している間は、為替の変動による損益も同時に発生します。為替が不利な方向に動いた場合、その損失がスワップポイントの受け取りを上回る可能性があります。スワップポイントの受け取りだけに注目して「保有していれば増える」と考えるのではなく、為替変動による損益とあわせて見る観点が欠かせないと考えられます。

用語とリスクの整理

ここまで登場した主な用語を整理します。

また、スワップポイントは受け払いの両方向があるだけでなく、FXそのものに相場の変動にともなうリスクがある点も前提として意識しておく必要があります。FXは預けた証拠金を上回る損失が生じる可能性のある取引であり、損益は相場の動きと、自分が持っているポジションの方向(買い/売り)によって変わります。スワップポイントを受け取れる方向であっても、為替変動による損失が生じる可能性は残ります。

確認のポイント

最後に、スワップポイントを確認するときに意識したい点をまとめます。

よくある確認事項

スワップポイントは必ずもらえるのですか

いいえ。スワップポイントは二通貨間の金利差から生じる調整額で、自分が持っているポジションの方向によって、受け取りになる場合と支払いになる場合があります。高金利の通貨を買う方向では受け取ることがある一方、その逆の方向では支払うことがあります。「必ずもらえる」ものとして見るのは適切ではないと考えられます。

高金利の通貨を買えば、スワップポイントで増えていきますか

高金利の通貨を買う方向では、スワップポイントを受け取ることがあります。ただし、ポジションを保有している間は為替の変動による損益も同時に発生し、為替が不利に動いた場合、その損失がスワップポイントの受け取りを上回る可能性があります。スワップポイントの受け取りだけを見て「増えていく」と考えるのではなく、為替変動による損益とあわせて見る必要があると考えられます。

スワップポイントがマイナスになることはありますか

あります。スワップポイントは各国の金利情勢によって変動し、これまで受け取れていたものが支払いに転じることもあります。過去の数値が将来も続くとは限らない前提で見ることが望ましいと考えられます。

スワップポイントの数値はどこで確認できますか

スワップポイントの具体的な数値や付与のルールは、各社が公式に開示する情報が一次情報になります。会社や通貨ペア、時点によって異なるため、本記事では具体的な数値を扱っていません。利用を検討している会社の公式情報で確認してください。

さいごに

スワップポイントは、「もらえるもの」というイメージが先行しがちな用語ですが、実際には受け取りと支払いの両方向があり、金利情勢によって変動します。本記事で示した見方は、自分でスワップポイントを確認するための手がかりです。

具体的な数値や最新の条件、そして取引にともなうリスクの詳細は、各社の公式情報や、金融庁・金融先物取引業協会などの公的機関の公表情報で確認していただくことを前提としています。最終的な口座開設や取引の判断は、読者ご自身が公式情報を確認したうえで行ってください。

スワップポイント以外のコストやリスク、会社を比較するときの全体像については、次の記事も参考になります。

最新の取引条件・手数料・キャンペーン等は、必ず各社公式サイトでご確認ください。本ページの情報は作成時点のものです。